年金受取口座として、銀行・ゆうちょ銀行・ネット銀行のいずれを選ぶべきか迷う方は少なくありません。
手数料の考え方や日常での使い方、窓口での相談体制など、金融機関ごとに特徴が異なるため、自分に合うサービスを確認しておくことが大切です。
一度設定した受取口座は、後から変更する場合に手続きが必要になることもあり、最初の選択を丁寧に行う方が落ち着いて利用しやすくなります。
この記事では、銀行・ゆうちょ銀行・ネット銀行の主な特徴を、一般的に知られている情報をもとに分かりやすく整理しました。
手数料をできるだけ抑えたい方、窓口で相談しながら進めたい方、スマホで管理しやすい環境を整えたい方など、重視したいポイントは人それぞれです。日常生活の中でどのように利用したいかをイメージしながら読むと、自分に合った受取口座の候補を見つけやすくなります。
年金受取口座どこがいいかを判断するポイント
年金受取口座を選ぶときは、いくつかの視点から全体を比べて考えることが重要です。
たとえば「自宅の近くにATMがあるから」という理由だけで選んでしまうと、利用する時間帯によって手数料がかかる場合があったり、預金の管理方法が自分に合わなかったりすることがあります。
具体的には、ATM手数料がかかるタイミングや無料になる回数、普通預金の金利設定、ポイントやキャッシュバックなどの付帯サービスの有無、さらに公共料金や日常の支払いとの相性など、いくつかの項目を合わせて見ていくと比較しやすくなります。これらは金融機関ごとに違いがあり、どれが適しているかは生活スタイルによって変わります。
では、どのような基準を参考にすると自分にとって使いやすい受取口座を見つけやすくなるのでしょうか。ここから順番に確認していきます。
生活圏内で使いやすいATMや支店の配置を確認する
年金を受け取ったあと、現金を引き出したり、口座の残高を確認したりする場面は少なくありません。そのため、日頃よく行く場所の近くにATMや支店があるかどうかは、受取口座を考える際の基本的なポイントになります。
自宅・買い物先・病院など、生活に密着した場所との距離を確認しておくと、必要なときに落ち着いて利用しやすくなります。
- メガバンク
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全国に広く支店やATMを展開しており、都市部では駅周辺や商業施設などで見かけることが多い傾向にあります。
- 地方銀行や信用金庫
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地域に根ざした運営をしているため、地元で暮らしている方にとって使いやすい場合があります。
- ゆうちょ銀行
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郵便局のネットワークを利用できる点が特徴で、地方でも比較的見つけやすいと言われています。
- ネット銀行
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実店舗を持たないものの、コンビニATMと提携していることが多く、セブン‐イレブンやローソン、ファミリーマートなどで利用できるケースがあります。
ただし、利用できる時間帯や手数料は提携先や条件によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。高齢の方にとっては、自宅の近くに気軽に使えるATMがあると、日常の手続きがしやすくなるでしょう。
振込や引き出しにかかるコストを抑えられるか比べる
ATMの利用手数料や振込手数料は、一回ごとの金額は小さく見えても、積み重なることで年間の出費が増えてしまうことがあります。
年金を受け取った後の使い方を考える際、どの程度の頻度でATMを使うか、振込を行うかをイメージしておくと、必要なコストを把握しやすくなります。利用が多い場合は、無料になる回数や条件を事前に確認しておくと、負担を抑えやすくなるでしょう。
一般的に、平日のATM手数料は110円から220円程度、時間外や休日には330円以上となる場合もあります。たとえ月に数回の利用であっても、1年間で一定の金額になることがあり、自分の生活パターンと照らし合わせて選ぶことが大切です。
各金融機関では、年金受取や取引状況に応じて手数料が優遇されるサービスが用意されていることがあります。
- 楽天銀行
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年金受取の利用により他行振込手数料が月3回まで無料になる制度があります。
- 住信SBIネット銀行
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「スマプロランク」によってATM利用手数料が月5回まで無料になる場合があります。
- 三菱UFJ銀行
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70歳以上の利用者を対象に、ATM時間外手数料が無料となる仕組みがあります。
こうした優遇内容は金融機関ごとに条件が異なるため、自分の利用頻度や生活に合わせて確認しておくことが、結果的に管理のしやすさにつながります。
普通預金金利や優遇条件の内容をチェックする
年金受取口座として指定することで、普通預金の金利に優遇がつく金融機関があります。
通常の普通預金金利は年0.2%前後であることが多いものの、優遇制度が設定されている場合は、年0.3%〜0.5%程度の範囲になるケースも見られます。金利は預け入れ額や利用期間によって受け取れる利息が変わるため、自分の資金管理の方法に合うかどうかを確認しておくと安心です。
- 楽天銀行
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年金受取の登録を行うと円普通預金金利が上乗せされる仕組みが用意されています。さらに、他のサービス利用と併せることで金利が変動する可能性があると案内されています。
- 東京スター銀行
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年金受取の利用者を対象に金利優遇が設定されており、受取りがあった月の翌月から1年間の適用が案内されています。
- 地方銀行や信用金庫
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年金受取者向けの定期預金を提供しているところもあります。金利は年0.1%〜0.3%程度、期間は1カ月から6カ月といった短期の商品が見られ、地域や金融機関によって条件が異なります。
ポイント還元や口座特典サービスの違いを理解する
年金受取を申し込むことで、ポイント付与や特典を利用できる金融機関が増えています。こうしたポイントは日常の買い物などに使える場合があり、家計の管理方法を工夫しやすくなる点が特徴です。
内容は銀行ごとに異なるため、自分の生活で活用しやすい仕組みかどうかを確認しておくとイメージしやすくなります。
- 楽天銀行
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「ハッピープログラム」に登録することで、年金受取のタイミングに楽天ポイントが付与される仕組みがあります。会員ステージに応じてポイント数が変わる形式で、取引内容によってステージが上下します。
- イオン銀行
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年金受取を利用すると「Myステージ」のスコアが加算され、ステージに応じて他行ATM手数料や振込手数料の無料回数が変動します。各ステージの条件は公式サイトで確認できます。
- 住信SBIネット銀行
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年金受取が「スマプロランク」の判定対象となり、ランクが上がるとATMや振込の無料回数が増えるほか、ポイントがたまる仕組みがあります。また、三井住友銀行では「Oliveアカウント」を利用することで、年金受取時に毎月ポイントが付く特典が設けられています。
これらの特典は金融機関によって条件や付与内容が異なるため、普段の買い物・支払い方法・ATMの利用頻度などを踏まえて比較しておくと、自分に合った制度を選びやすくなります。
公共料金など日常の支払いと相性が良いか検討する
年金受取口座を、公共料金や日常の支払いに使う口座としてまとめておくと、家計の流れをひとつの口座で把握しやすくなります。電気・ガス・水道・携帯電話などの料金を同じ口座から支払うことで、出入りが確認しやすくなり、通帳や取引明細が家計の記録として役立つケースもあります。
口座振替は、一度設定すると自動的に支払いが行われるため、支払いのタイミングを毎回確認する手間を減らせる点が特徴です。
また、インターネットバンキングを使えば、窓口に行かなくても振替の設定ができる銀行が増えています。三菱UFJ銀行・三井住友銀行・イオン銀行などでは、オンラインで公共料金の口座振替申込が可能と案内されています。
ただし、ネット銀行の中には公共料金の口座振替に対応していない場合があります。例えば、auじぶん銀行では直接の口座振替が利用できず、クレジットカード決済を経由して支払う形になるなど、金融機関によって対応方法が異なります。
主要な銀行の年金受取サービスを比較
年金受取口座を選ぶ際に、「どの銀行が自分の生活に合っているのか分かりにくい」と感じる方は少なくありません。金融機関ごとに、年金受取者向けのサービスとして金利の優遇、ポイント付与、手数料に関する条件などを設けていますが、内容は銀行によって異なります。
メガバンクは全国に広い店舗網があり、窓口やATMを利用しやすい点が特徴とされています。一方で、ネット銀行は店舗を持たない分、手数料や取引条件がシンプルに設定されているケースが見られます。
ゆうちょ銀行は郵便局を通じて全国で利用しやすい利便性が知られており、地域に関わらずアクセスしやすい点が利用者から選ばれる理由のひとつといえます。
ここでは、主要な5つの金融機関について、公表されているデータやサービス内容をもとに比較し、それぞれの特徴をできるだけ客観的に整理しています。
東京スター銀行の預金金利優遇サービスと特徴
東京スター銀行を年金受取口座に指定すると、普通預金金利が優遇される特典を受けられます。「スターワン円普通預金」では、年金受取口座に指定することで普通預金金利が年0.60%(税引前)となります。この優遇金利は、年金が振り込まれた翌月から1年間適用され、年金受取が継続している限り更新される仕組みです。
さらに、コンビニATMでの出金手数料が月8回まで無料となり、時間帯による制限なく利用できます。インターネットバンキングを利用した他行宛振込手数料についても、取引明細書の郵送設定を「不要」にするなど指定の条件を満たすと、月5回まで無料となります。
店舗数は関東を中心に約32店舗と多くはありませんが、セブン銀行・ローソン銀行・イーネット(ファミリーマート等)などの主要コンビニATMが利用可能なため、全国で現金の出し入れがしやすい点が魅力です。
また、インターネットバンキングやスマートフォンアプリに対応しており、日常的にデジタルサービスを利用する方に使いやすい銀行といえます。
イオン銀行の普通預金金利と会員特典の内容
イオン銀行では、年金受取口座に指定することで「Myステージ」のスコアが加算される制度があります。公式情報によれば、年金受取契約をすることで Myステージ のスコアに一定の加点があり、結果として普通預金や定期預金で優遇が受けられる場合があります。
Myステージのスコアが上がると、普通預金金利やATM手数料・振込手数料などの条件が変わる設定になることがあり、銀行側は利用者の預金や取引状況に応じた条件を案内しています。
たとえば、年金受取口座を指定している場合、普通預金だけでなく定期預金の金利優遇も受けられる「年金定期預金」という商品があります。こちらは店頭表示金利に加えて、一定の上乗せ金利が適用される形です。
このような制度は、日常的に口座を使う人や、定期的に貯蓄を行いたい人にとって、条件に応じた選択肢のひとつになり得ます。
ただし、金利優遇や手数料免除の条件は Myステージ のランクや預入額、取引状況などにより異なります。契約前に公式サイトで最新の条件を確認し、自分の生活スタイルにあわせて判断することをおすすめします。
三井住友銀行のポイントプログラムと利便性
三井住友銀行では、Oliveアカウントを契約すると、年金受取で毎月Vポイントを獲得できます。
「選べる特典」で 給与・年金受取特典 を選択した場合、年金の受取実績がある月の翌月に200ポイントが付与され、年間で合計2,400円相当のポイントを受け取れます。Vポイントは楽天ポイントやdポイントなど他社ポイントにも交換できるため、利用シーンの幅が広い点が魅力です。
メガバンクである三井住友銀行は、全国に多数の支店とATMを有しており、対面相談が必要なときでも安心して利用できます。Oliveアカウントの利用者は他行宛振込手数料が月3回まで無料となるほか、三井住友銀行の本支店ATMに加え、三菱UFJ銀行の店舗外ATMでも時間外手数料が無料になります。
インターネットバンキングやスマホアプリも使いやすく、デジタルと対面のどちらの利用にも対応できる点は、メガバンクならではの利便性といえるでしょう。
楽天銀行のポイント還元と手数料体系
楽天銀行では、年金受取口座に指定することで、手数料優遇やポイント付与など複数のメリットが受けられます。ハッピープログラムにエントリーしていれば、年金受取があった月の翌月に他行宛振込手数料が3回無料になります。
さらに、使わなかった無料回数は2回まで翌月に繰り越せるため、最大5回分の無料枠を保有できます。振込手数料は通常1回145円のため、最大で毎月435円の節約につながります。
また、年金受取1回ごとに会員ステージに応じて1〜3ポイントの楽天ポイントが付与されます。円普通預金金利も最大で年0.03%上乗せされ、他のサービスと組み合わせることで最大金利は年0.44%(税引後年0.350%)まで引き上げが可能です。
楽天市場や楽天カードなど、楽天グループのサービスを日常的に利用している方にとって、ポイントを効率よく貯められる大きなメリットがあります。
ネット銀行のため実店舗はありませんが、スマホアプリやインターネットバンキングの操作性は高く、オンライン中心での利用に抵抗がない方に向いています。
ゆうちょ銀行の取扱範囲と基本サービス
ゆうちょ銀行の最大の強みは、全国約24,000の郵便局・ゆうちょ銀行店舗と、約31,200台のATMという圧倒的なネットワークにあります。
年金自動受取りサービスを利用すれば、各種年金が支給日に自動的に通常貯金へ振り込まれるため、確実でスムーズな受取が可能です。郵便局内やゆうちょ銀行店舗内のATMであれば、土・日・祝日でも入出金手数料が無料で利用できます(硬貨を伴う取引を除く)。地方在住の方や高齢者にとって、身近な場所で利用しやすい点は大きなメリットです。
通帳とキャッシュカードの両方に対応しており、通帳のみでもATMでの引き出しや送金設定が利用できます。デジタル操作が苦手な方でも安心して利用できる環境が整っています。
金利優遇やポイント還元といった特典は限定的ですが、2025年6月から開始された「ゆうちょ年金&通帳アプリキャンペーン」では、年金受給開始月の翌々月末頃に500円、さらに1年間の継続利用で1,000円が口座に入金される特典が提供されています。
利用目的別に見る年金受取口座の選び方
年金受取口座を選ぶ際は、どのポイントを最優先するかによって最適な銀行が変わります。手数料、金利、ポイント還元、窓口でのサポート体制など、重視したい要素をあらかじめ明確にしておくことで、後悔のない選択につながります。
一度年金の受取口座に指定すると、変更には手続きの手間がかかるため、最初から自分の生活スタイルやニーズに合った銀行を見極めておくことが大切です。
ここでは、利用目的別の年金受取口座の選び方を解説します。
手数料を抑えたい場合に向いている口座
年金を受け取った後、ATMでの引き出しや振り込みを頻繁に行う方は、手数料の無料回数が多い銀行を選ぶことで、年間数千円の節約につながります。
- 楽天銀行
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年金受取口座に指定することで翌月の他行振込手数料が3回無料になり、使わなかった無料回数は2回まで翌月に繰り越せるため、最大5回まで保有できます。
- 東京スター銀行
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コンビニATMの出金手数料が月8回まで無料となり、インターネットバンキングの他行宛振込手数料も月5回まで無料です。
ATM利用手数料や振込手数料は1回あたり100〜600円ほどかかることもあり、月に数回使うだけで年間数千円の出費になります。
預金金利を重視する場合に適した口座
年金を受け取った後、すぐに使う予定のない資金を口座に置いておく場合は、普通預金金利の高い銀行を選ぶことで効率よく利息を受け取ることができます。
- 東京スター銀行
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スターワン円普通預金では、年金受取口座に指定するだけで金利が年0.6%(税引前)に優遇されます。
- SBJ銀行
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「年金プラスα」では、6か月に1回以上の年金受取があることを条件に、普通預金金利が年0.4%になります。
- UI銀行
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「まもりのサイフ」では、年金受取を設定することで普通預金金利が年0.5%となり、利息は年12回付与される仕組みです。
一般的なメガバンクの普通預金金利が年0.2%程度である点を考えると、これらの年金受取による金利優遇は大きなメリットといえるでしょう。
ポイントを貯めたい場合に選ぶべき口座
日常的にポイントサービスを活用している方は、年金受取によってポイントが貯まる銀行を選ぶことで、実質的な収入増につながります。
- 楽天銀行
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ハッピープログラムに登録していれば、年金を受け取るたびに1〜3ポイントの楽天ポイントが付与されます。会員ステージが高くなるほど獲得ポイントも増えるため、楽天グループのサービスをよく利用する方に適しています。
- 三井住友銀行
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Oliveアカウントでは、「選べる特典」の1つとして「給与・年金受取特典」を選択すると、年金受取実績がある月の翌月にVポイントが200ポイント付与されます。
これらのポイントは買い物や支払いに利用でき、現金とほぼ同じ価値があります。年間で数千円相当のポイントが貯まるケースもあるため、ポイント重視の方にとっては魅力的な選択肢といえるでしょう。
店舗でのサポートを優先する場合の口座選び
オンラインでの操作に不安がある方や、重要な手続きは対面で相談したい方には、店舗網が充実した銀行を選ぶと安心です。
- 三菱UFJ銀行
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全国に約320の支店・出張所を展開しており、メガバンクの中でもトップクラスの店舗数を誇ります。
- みずほ銀行
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47都道府県すべてに店舗があり、全国どこでも相談窓口を利用しやすい環境が整っています。
- 地方銀行や信用金庫
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地域密着型の金融機関として、きめ細かな窓口対応や地域イベントとの連携など、地元に寄り添ったサービスが特徴です。高齢者でも安心して利用できるサポート体制が整っている点も魅力といえるでしょう。
- ゆうちょ銀行
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全国に圧倒的な数の支店とATMがあり利便性は高いものの、他行と比べて継続的な優遇特典は少ないため、手数料無料特典を重視する方にはやや不向きといえます。
対面での相談ができる安心感は、特に高齢の方にとって大きな判断材料となります。
年金受取口座に向いている銀行の種類と特徴
年金受取口座として利用できる銀行には、メガバンク、ネット銀行、地方銀行、労働金庫など、さまざまな種類があります。
それぞれの銀行タイプには固有の特性があり、自分のライフスタイルや優先順位に合わせて選ぶことが大切です。どの銀行が良いかは一概には言えず、利用者の状況によって最適な選択肢は異なります。
ここでは、年金受取口座に向いている銀行の種類と特徴を解説します。
メガバンクの安定性と全国にある店舗網の利点
- 窓口での対面サービスを重視する方
- 経営基盤の安定性を優先する方
三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクは、全国各地に店舗やATMを展開しており、転居や旅行の際にも困りません。経営の安定性と信頼性という点でも、メガバンクは資産規模や取引量が大きく、安心感があります。
ただし、メガバンクは店舗統廃合を進めており、1993年に3,500店舗あった都市銀行の店舗数は、2025年3月末時点で約1,300店と、約30年間で6割程度減少しています。
ネット銀行の高金利や独自プログラムの強み
- オンライン操作に慣れている方
- 手数料や金利を重視する方
ネット銀行は実店舗をほとんど持たないため、店舗維持費や人件費といった経営コストを削減でき、その分を金利や手数料の優遇として利用者に還元しています。
普通預金や定期預金の金利は、ネット銀行のほうがメガバンクより高い傾向があり、ATM利用手数料や振込手数料も安く設定されています。24時間365日インターネットを通じて取引ができるため、営業時間を気にせずに振込や残高照会が可能です。
楽天銀行やイオン銀行など、ネット銀行の多くは利用状況に応じたポイント還元や提携サービスなど独自のプログラムを提供しており、お得に活用できます。
地方銀行や信用金庫が提供する地域密着型サービス
- 地元に密着したサービスや丁寧な窓口対応を求める方
- 高齢の方
地方銀行は特定の地域内を主な営業基盤とし、地元の中小企業や個人を対象に地域密着型の事業を展開しています。
信用金庫は「国民大衆のために金融の円滑を図り、その貯蓄の増強に資する」ために設立された協同組織の非営利法人で、地域住民への利益還元を主な目的としています。
地方銀行や信用金庫では、認知症サポーター養成講座を受講した職員が配置されている場合も多く、地域包括支援センターなど関係機関と連携し、地域全体で高齢者を見守る体制づくりを進めています。
また、高齢者向けの総合サポートサービスとして、来店が困難な方向けに各種サポートメニューを提供する金融機関もあります。
労働金庫の預金商品や窓口対応のしやすさ
- 労働組合とのつながりがある方
- 会員として利用できる方
労働金庫(ろうきん)は、労働者の相互扶助を目的とした協同組織の金融機関で、全国に13の労働金庫が設置されています。
会員は労働組合、生活協同組合、その他の労働者により組織・運営される団体で構成されており、会員でなくても「ろうきん友の会」への加入や、個人会員として出資することで利用が可能です。
公的年金の受取口座に指定した方が利用できる金利上乗せの定期預金や、退職金専用の定期預金など、目的に応じた預金商品を提供しています。
また、財形貯蓄では「財形住宅」「財形年金」を合わせて550万円まで利息が非課税となる優遇措置が利用できます。
ネット銀行を年金受取口座にする時の注意点
ネット銀行は金利の高さや手数料の安さで注目されていますが、年金受取口座として利用する際には独自の注意点があります。実店舗を持たないという特性上、従来の銀行とは異なる手続きや対応が必要となる場面があります。
また、オンラインでの取引が中心となるため、デジタル操作に慣れているかどうかも重要です。日常的にパソコンやスマートフォンを使い慣れている方であれば問題ありませんが、操作に不安のある方は事前の準備やサポート体制の確認が欠かせないでしょう。
提携ATMの利用可能範囲と手数料体系を確認する
ネット銀行は自社ATMを持たないため、現金の入出金には必ず提携ATMを利用する仕組みになっています。銀行によって提携先が異なるため、自宅や日頃の行動範囲に使いやすいATMがあるか、事前にチェックしておくことが重要です。
提携ATMは、主にコンビニATM(セブン銀行・ローソン銀行・イーネット)やメガバンクのATMが中心です。たとえば住信SBIネット銀行では、スマプロランクに応じて月2回から無制限までATM利用手数料が無料になります。
無料回数を超えると、1回につき165円から330円程度の手数料がかかるのが一般的です。月ごとの無料回数や時間帯による手数料の違いは銀行によって異なるため、年金の引き出し頻度に合わせて選ぶ必要があります。
通帳なしで残高を管理する方法を理解する
ネット銀行では紙の通帳が発行されないのが一般的です。口座の残高や取引履歴は、スマートフォンアプリやパソコンのWebサイトから確認する形式になります。
紙の通帳に慣れている方にとっては最初は戸惑うこともありますが、いつでもどこでも残高を確認できる点は大きなメリットです。ログインすれば24時間365日、リアルタイムで最新の取引状況を把握できます。
紙での記録が必要な場合は、取引明細をPDF形式でダウンロードしたり、画面を印刷したりして保存することが可能です。ただし、ネット銀行によっては過去の取引履歴を閲覧できる期間に制限がある場合があります。
オンライン上での各種手続きや問い合わせ対応を把握する
ネット銀行には実店舗がないため、住所変更や暗証番号の変更といった各種手続きは、すべてオンラインで行います。Webサイトやアプリから簡単に手続きできる反面、操作方法が分からない場合は自分で調べて解決する必要があるでしょう。
問い合わせ方法はメール、チャット、電話が中心で、電話サポートの営業時間は銀行によって異なります。多くの場合、平日9時から17時までなど、時間に制限が設けられています。緊急時にすぐ対面で相談できない点は、ネット銀行ならではの弱点と言えるでしょう。
ただし、よくある質問をまとめたFAQページや、24時間利用できるチャットボットを提供している銀行も増えています。事前にサポート体制を確認し、自分が利用しやすい問い合わせ方法が整っているかチェックしておくと安心です。操作に不安がある場合は、家族に相談できる環境を整えておくのも一つの方法でしょう。
年金受取口座を変更する際の手続きの流れ
年金受取口座を変更する場合は、日本年金機構への正式な届出が必要です。手続きの流れを知っておくことで、無駄な時間や手間を省き、スムーズに変更を完了できるでしょう。
必要書類の準備から、新しい口座に年金が実際に振り込まれるまでには一定の期間がかかります。特に振込日が近い場合は変更が間に合わない可能性もあるため、早めに計画的に進めることが重要です。
申請方法は「窓口」「郵送」「電子申請(マイナポータル)」の3つがあります。それぞれ手軽さや処理速度が異なるため、自分の状況や使い慣れている手段に合わせて選ぶとよいでしょう。
年金事務所への届出に必要な書類と記入方法
年金受取口座を変更する際には、「年金受給権者 受取機関変更届」の提出が必要です。
この届書は、日本年金機構の公式サイトからダウンロードできるほか、最寄りの年金事務所や市区町村の窓口でも入手できます。
- 基礎年金番号
- 氏名・生年月日・住所
- 新しい口座情報(金融機関名、支店名、口座番号、口座名義のフリガナ)
基礎年金番号は、年金手帳または年金証書に記載されています。記入時に手元に用意しておくとスムーズです。
- 最寄りの年金事務所
- 街角の年金相談センター
- 郵送提出
上記のいずれかから選べます。窓口を利用する場合、予約が必要な年金事務所もあるため、事前に確認しておくと安心です。
口座変更が完了するまでの期間と振込への影響
年金受取口座の変更手続きは、届出から実際に新しい口座へ振り込まれるまで、1〜3か月程度かかるのが一般的です。申請のタイミングによっては、手続き後もしばらくの間は旧口座に年金が振り込まれる場合があります。
次回の年金支払日から確実に新しい口座で受け取りたい場合は、支払日の1か月以上前までに手続きを完了させておくことが目安です。年金の支払いは偶数月の15日に行われるため、一般には前月10日頃までに届出を済ませておくと安心でしょう。
手続き中に年金支払日を迎えた場合は、旧口座に振り込まれる可能性が高いため、新しい口座での入金が確認できるまでは旧口座を解約しないよう注意が必要です。
