小学生へのお年玉は、少なすぎても多すぎても気まずい思いをするものです。
特に親戚の子どもや友人の子どもに渡す場合、
学年によって金額を変えるべきか
新札は必要か
ポチ袋の書き方はどうするか
など、悩むポイントは多くあります。
本記事では、小学1年生から6年生までの学年別お年玉相場を紹介します。 渡す側・もらう側双方が気持ちよく過ごせるマナーや、金額の決め方もまとめました。
適切な金額とマナーを押さえて、新年の挨拶を気持ちよく済ませましょう。
小学生のお年玉相場はいくら?学年別にみる平均金額と目安
お正月を迎えるたび、お年玉の金額で頭を悩ませる方は多いのではないでしょうか。少なすぎると気まずいし、多すぎても相手に気を遣わせてしまう。特に小学生への金額設定は、低学年と高学年で成長の差も大きく、判断が難しいところ。
この章では、低学年・高学年それぞれの相場と、迷ったときに使える計算式を紹介していきます。実際のデータをもとに、あなたの金額設定が適切かどうか確認してみてください。
【低学年】1~3年生は1,000円から3,000円が最多層
小学校低学年、つまり1年生から3年生へのお年玉は、1,000円から3,000円の範囲が最も選ばれています。
インテージの調査では、小学校低学年(1〜3年生)に渡す金額として「2,001円〜3,000円」が1位、続いて「4,001円〜5,000円」が2位、「1,001円〜2,000円」が3位という結果でした。ボリュームゾーンは2,000円から3,000円前後といえるでしょう。
この年代の子どもは、お金の価値を理解し始めたばかり。硬貨よりもお札を喜ぶようになりますが、大きな金額の管理はまだ難しい時期です。
金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査」(2015年)によると、小学校低学年がもらったお年玉の使い道は「保護者に渡す」「貯金する」が上位を占めています。自分で使い道を決めるというより、親と一緒に管理するケースが多いのが特徴です。
- 自分の子ども
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1,000円〜3,000円程度
- 親戚の子ども
-
3,000円程度
- 知人の子ども
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3,000円程度
入学祝いを兼ねて1年生には少し多めに渡す家庭もあります。ただし、毎年金額を上げると後々負担になるため、低学年のうちは一定額でキープするという考え方も賢明です。
【高学年】4~6年生は3,000円から5,000円へ増額傾向
小学校高学年になると、お年玉の相場は3,000円から5,000円へとアップします。
同じくインテージの調査では、小学校高学年(4〜6年生)への金額は「4,001円〜5,000円」が1位、「2,001円〜3,000円」が2位、「9,001円〜10,000円」が3位という結果でした。
高学年は友達同士で遊びに出かけたり、自分でお菓子や文房具を買ったりする機会が増える年代です。お金の価値をしっかり理解できるようになり、「欲しいものを貯めて買う」という計画性も身についてきます。
金融広報中央委員会の調査では、この年代の子どものお年玉の使い道として、貯蓄に加えて「自分で管理する」割合が増加。友人との交際費や、ノート・鉛筆といった日用品に使うケースも出てきます。
- 自分の子ども
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3,000円〜5,000円程度
- 親戚の子ども
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5,000円程度
- 知人の子ども
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5,000円程度
6年生になると、中学進学を控えて1万円を渡す家庭も出てきます。ただし、中学生への相場(5,000円〜1万円)との兼ね合いも考えて設定するとよいでしょう。
平均額とあわせて知りたい「学年×500円」などの計算式
「結局、うちの子(または親戚の子)にはいくら渡せばいいの?」と迷ったときに便利なのが、計算式を使った金額設定です。よく知られている方法をいくつか紹介します。
1歳なら500円、6歳なら3,000円、10歳なら5,000円という計算になります。シンプルで覚えやすい反面、高学年や中学生以上では相場より高めになる傾向があります。
小学生に使いやすい計算式です。1年生なら1,000円、3年生なら3,000円、6年生なら6,000円。ただし、4年生の4,000円は「死」を連想させる忌み数にあたるため避けましょう。3,000円か5,000円に調整するのが無難です。
子どもが普段もらっているお小遣いを目安にする方法もあります。自分の子どもにも使いやすい考え方で、生活実態に合った金額を設定できるのがメリットです。
どの計算式を使う場合も、4,000円や9,000円といった忌み数は避けること。また、親戚間で金額に大きな差が出ないよう、事前に相談しておくことをおすすめします。
計算式はあくまで目安であり、家庭ごとの事情や地域の慣習によって変わる部分もあります。無理のない範囲で、子どもが喜ぶ金額を設定してみてください。
金額はどう決める?兄弟間のバランスや親戚と合わせるルール
お年玉の金額を決めるとき、実は「いくら渡すか」以上に悩ましいのが、周囲との調整です。兄弟姉妹がいれば金額差でもめることもあるし、親戚間で金額がバラバラだと気まずい思いをすることも。
お年玉は本来、新年を祝う気持ちを込めた贈り物。だからこそ、渡す側ももらう側も、後味の悪さが残らないようにしたいものです。
ここでは、兄弟間の金額設定や親戚との事前相談、さらに友人・知人の子どもに渡す場合の考え方を整理していきます。
兄弟や親戚間で金額差をつけない「一律設定」のメリット
兄弟間でお年玉の金額に差をつけるかどうかは、家庭によって意見が分かれるところです。
「年齢に応じて金額を変えるべき」という考え方もあれば、「兄弟は平等に同じ金額を渡す」という方針の家庭もあります。どちらにもメリットはありますが、一律設定には独自の良さがあります。
一律設定の最大のメリットは、兄弟げんかを避けられること。特に年齢差が小さい兄弟の場合、「お兄ちゃんだけ多い」という不満がトラブルの火種になりがちです。
また、渡す側としても計算がシンプルになります。「甥っ子姪っ子には一律3,000円」と決めておけば、毎年悩む必要がありません。準備する新札の枚数も把握しやすくなります。
一方で、年齢差が大きい場合は注意が必要です。中学生と幼稚園児に同じ金額を渡すと、上の子が不公平に感じることも。「小学生は一律3,000円、中学生は5,000円」というように、学年の区切りで金額を変える方法もあります。
- 年齢差が2〜3歳程度なら同額でOK
- 学年カテゴリ(低学年・高学年・中学生など)で区切る方法もあり
- 上の子には「大きくなったらもっともらえるよ」と説明する
トラブル回避のために事前に親族間で金額を相談する重要性
親戚間でお年玉の金額に差がありすぎると、思わぬトラブルを招くことがあります。「うちはこんなにあげたのに、あちらからは少なかった」というモヤモヤは、親戚づきあいに影を落としかねません。
こうした事態を避けるには、年末の時点で親族間の金額をすり合わせておくことが大切です。
金額相談のタイミングとしては、お正月の帰省前の連絡や、年末の挨拶のついでがベスト。「今年のお年玉、いくらくらいにする?」と気軽に切り出してみましょう。
- 年齢(学年)ごとの金額の目安
- お年玉を渡し始める年齢と終わりにする年齢
- 会わない場合の対応(渡さない、または郵送するなど)
特に、子どもの人数に差がある家庭同士では配慮が必要。「1家庭あたり1万円」というルールを設けて、子どもの数で割るという方法もあります。
事前相談のメリットは、当日の気まずさを避けられるだけではありません。準備する金額が明確になり、新札の用意も計画的にできます。
友人の子供や知人の子供に渡す場合の適正な金額感
お年玉は基本的に、親族間でやりとりするものです。友人や知人の子どもにまで渡す必要は、原則としてありません。
しかし、お正月に友人家族と会う予定があったり、家族ぐるみの付き合いをしていたりする場合は、お年玉を渡したいと思うこともあるでしょう。
- 事前に相手と相談する
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相手が用意していない場合、かえって気を遣わせてしまいます。「お年玉、どうする?」と事前に確認し、渡し合うかどうかを決めておきましょう。
- 金額は親戚よりも控えめに
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友人の子どもへの相場は、未就学児から小学生であれば1,000円〜3,000円程度が一般的です。親戚の子どもより高い金額にする必要はありません。
- 現金以外の選択肢も検討する
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お金のやりとりに抵抗がある場合は、お菓子やちょっとしたおもちゃをお年玉代わりにする方法もあります。小さな子どもなら、現金よりも喜ぶ場合も多いものです。
- 目上の人の子どもには注意
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上司や先輩など、目上の方のお子さんにお年玉を渡すのは失礼にあたる場合があります。お年玉ではなく「お年賀」として、お菓子や図書カードを贈るのがマナーです。
友人・知人の子どもへのお年玉は、あくまで「気持ち」の範囲で。無理に渡す必要はありませんし、渡さなくても失礼にはなりません。
恥をかかないためのマナー!新札の用意とポチ袋への入れ方
お年玉の金額が適正でも、渡し方を間違えると「マナーを知らない人」という印象を与えてしまいます。新札を使うべきか、お札の折り方はどうするか、ポチ袋に名前は書くのか。意外と知らないまま大人になっている人も多いのではないでしょうか。
お年玉はご祝儀の一種です。結婚式のお祝い金に新札を使うように、お年玉にも守るべき作法があります。
ここでは、お年玉を渡す前に押さえておきたい準備のマナーを解説します。一度覚えてしまえば毎年使える知識なので、この機会にしっかり確認しておきましょう。
お年玉には新札を使うべき理由と手元にない時の対処法
お年玉には新札を使うのがマナーとされています。これは結婚祝いや出産祝いなど、おめでたいご祝儀全般に共通するルールです。新札を使う理由は主に2つあります。
まず、お正月は新年を迎える慶事であること。新しい年の始まりに、折り目やシワのある古いお札を渡すのは縁起がよくないとされています。
もうひとつは、「あなたのために事前に準備しました」という気持ちを伝えるため。新札はわざわざ銀行に行かないと手に入りません。その手間をかけたこと自体が、相手への心遣いの表れになります。
新札の入手方法として確実なのは、銀行窓口での両替です。年末は混雑するため、12月中旬までには済ませておくのがおすすめ。銀行によっては両替機でも新札を引き出せる場合があります。
- ピン札を使う
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新札は「発行後一度も使われていない紙幣」、ピン札は「使用されていてもシワや折り目がないきれいな紙幣」を指します。見た目はほぼ同じなので、ピン札でも代用可能です。
- 手持ちの中で最もきれいなお札を選ぶ
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ピン札もない場合は、できるだけきれいな状態のお札を選びましょう。渡すときに「新札を用意できなくて申し訳ありません」とひと言添えると、誠意が伝わります。
年末年始は銀行の営業時間が限られます。慌てないためにも、12月に入ったら早めに新札の確保を始めてください。
表面には相手の名前を!ポチ袋の書き方と裏面の記入マナー
ポチ袋には、渡す相手の名前と自分の名前を書くのがマナーです。これにより、もらった側が誰からのお年玉かすぐにわかりますし、渡し間違いも防げます。
表面の書き方
相手の名前は、ポチ袋の表面の左上に書きます。「〇〇ちゃんへ」「△△くんへ」のように、普段呼んでいる呼び方で構いません。小さな子どもに渡す場合は、ひらがなで書くと本人も読めて喜ばれます。
デザインによっては表面に名前を書くスペースがないポチ袋もあります。その場合は無理に書かなくてもOK。ただし、複数の子どもに渡す場合は裏面にメモしておくなど、渡し間違いを防ぐ工夫をしましょう。
裏面の書き方
自分の名前は、ポチ袋の裏面の左下に書きます。「〇〇おじさんより」「△△おばちゃんより」など、子どもから呼ばれている呼び方で書くとわかりやすいでしょう。
夫婦で渡す場合は連名にしても構いません。「パパとママより」「〇〇家より」という書き方もあります。
書くときの注意点
名前を書く欄があらかじめ印刷されているポチ袋もあります。その場合は、印刷された場所に従って記入してください。
ボールペンよりも、サインペンや筆ペンで書くと見栄えがよくなります。ただし、にじみやすい素材のポチ袋もあるため、事前に目立たない場所で試し書きしておくと安心です。
子どもに渡す正しい作法とは?
お年玉の準備が整ったら、次は「どうやって渡すか」です。タイミングや声のかけ方、親御さんへの配慮など、渡し方ひとつで印象は大きく変わります。
子どもにとってお年玉は、お正月最大のイベント。その喜びを最大限に引き出しつつ、大人としてスマートに振る舞いたいものです。
ここでは、帰省先や新年会などでお年玉を渡す際の作法と、特殊なケースへの対応を解説します。
帰省や新年の挨拶で渡す最適なタイミングと言葉かけ
お年玉を渡すタイミングに厳密なルールはありませんが、「新年の挨拶を終えた後」が一般的です。玄関先で「あけましておめでとうございます」と挨拶を交わし、部屋に通されてから渡すのが自然な流れでしょう。
お年玉を渡せる期間は、「松の内」と呼ばれるお正月飾りを飾っている期間が目安です。関東では1月7日まで、関西では1月15日までとされています。
渡す際の言葉かけは、シンプルなもので構いません。
「あけましておめでとう。今年もがんばってね」
「〇〇ちゃん、大きくなったね。これ、お年玉だよ」
「もう3年生か!今年も元気に過ごしてね」
このように、成長を喜ぶ言葉や励ましの言葉を添えると、ただ「はい」と渡すよりも心がこもった印象になります。子どもも「自分のことを見てくれている」と感じ、より喜んでくれるでしょう。
渡すときは、両手でポチ袋を差し出すのがマナー。子どもの目線に合わせて少しかがむと、より丁寧な印象を与えられます。
松の内を過ぎてから会う場合は、「遅くなってしまったけど」とひと言添えてから渡せば問題ありません。子どもにとって楽しみなイベントを、時期を理由にスキップする必要はないでしょう。
親が見ていない場所で渡すのはNG!必ず親の確認をとる
お年玉は、できるだけ親御さんの目の前で渡すようにしましょう。これは単なるマナーではなく、実用的な理由もあります。
まず、親が「誰からいくらもらったか」を把握できること。お年玉は親が管理するケースが多く、特に小さな子どもの場合は親が金額を確認し、お礼の連絡やお返しの判断をします。親の知らないところでもらったお年玉は、この管理から漏れてしまいます。
次に、お礼を言う機会を作れること。親の前で渡せば、その場で子どもに「ありがとうは?」と促せます。感謝を伝える習慣を身につけさせる、良い教育の機会にもなります。
また、渡し間違いを防ぐ意味もあります。複数の子どもがいる場合、金額の違うポチ袋を間違えて渡してしまうと、後で取り戻すのは気まずいもの。親の前なら、万が一のときもフォローしてもらえます。
子どもだけで遊んでいるタイミングでこっそり渡したくなることもあるかもしれません。でも、親御さんへの配慮として、「〇〇ちゃんにお年玉渡していい?」と一声かけてから渡すのがスマートです。
喪中の場合はどうする?お年玉の名目を変えて渡す配慮
自分や相手が喪中の場合、お年玉を渡してよいのか迷う方は多いでしょう。結論から言えば、現代では「喪中でもお年玉を渡して問題ない」という考え方が主流です。ただし、いくつかの配慮が必要になります。
お年玉の起源は、年神様にお供えした餅を分け与える「御歳魂」にあります。本来は新年を祝う行為のため、喪中には控えるべきとされてきました。しかし、時代の変化とともに、お年玉は「子どもへの新年の贈り物」という意味合いが強くなっています。
- 表書きを「お年玉」以外にする
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「おこづかい」「文具代」「書籍代」など、お祝いの意味を持たない名目に変えましょう。特に「おこづかい」は最も一般的で、相手も受け取りやすい表現です。
- ポチ袋のデザインに注意する
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紅白の水引がついたご祝儀袋や、「お年玉」と印刷されたポチ袋は避けてください。無地のポチ袋、落ち着いた色合いの封筒、またはキャラクター柄などカジュアルなデザインを選ぶとよいでしょう。
- 言葉にも気を配る
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「あけましておめでとう」というお祝いの言葉は避けます。「これで好きなものを買ってね」「今年も元気でね」など、日常的な声かけにとどめましょう。
忌中(仏式で四十九日、神式で50日以内)の場合は、お年玉を控えるか、時期をずらして松の内を過ぎてから「おこづかい」として渡す方が無難です。
相手が喪中を厳格にとらえる家庭かどうかは、事前に確認しておくと安心。「お年玉はどうしましょうか」と相談すれば、相手の意向に沿った対応ができます。
自分の子が頂いた時は?お返しやお礼に関する大人のマナー
お年玉は「渡す側」のマナーに注目が集まりがちですが、「もらう側」にも守るべき作法があります。子どもにお礼を言わせること、親から感謝を伝えること、そしてお返しは必要なのか。
子ども時代はもらうばかりでしたが、親になると立場が変わります。相手への感謝をきちんと伝え、今後の付き合いを円滑にするためにも、もらう側のマナーを押さえておきましょう。
子供にその場でお礼を言わせる指導と親からの感謝の伝え方
お年玉をいただいたら、その場で子どもにお礼を言わせることが最も大切なマナーです。これは単なる礼儀作法ではなく、子どもにとって「感謝を伝える習慣」を身につける教育の機会でもあります。
- 両手で受け取る
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片手で受け取るのは失礼にあたります。子どもに「両手で受け取ってね」と事前に教えておきましょう。
- 「ありがとうございます」とお礼を言う
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まだ言葉がうまく話せない幼児であれば、親が代わりにお礼を言えばOKです。ただし、言葉が話せる年齢であれば、本人の口から言わせることが大切。恥ずかしがっている場合は、「ほら、ありがとうは?」と促してあげましょう。
- その場で袋を開けない
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中身を確認するのは、後で親と一緒にするのがマナー。子どもには「後で開けようね」と伝えておきます。
子どもがお礼を言えなかった場合や、もじもじしてしまった場合も、親がフォローすれば問題ありません。「〇〇、ちゃんとお礼言えてなかったね。おじちゃんありがとうだよ」と、その場で優しく教えてあげてください。
後日改めてお礼をする場合の電話やLINEのマナー
親がいない場で子どもがお年玉をもらった場合や、郵送でいただいた場合は、後日改めてお礼を伝える必要があります。お年玉が届いたかどうか、相手も気になっているはず。できるだけ早めに連絡しましょう。
お礼の伝え方として最も丁寧なのは、電話です。直接声で感謝を伝えられますし、子どもにも電話を代わらせることで、本人からのお礼も伝えられます。
先日はお年玉をいただきまして、ありがとうございました。〇〇もとても喜んでおりました。本人にも代わりますね」
電話のタイミングは、いただいた当日か翌日がベスト。お正月期間中は忙しいことも多いので、午前10時から午後8時くらいの間で、相手の都合が良さそうな時間帯を選びましょう。
メールやLINEでのお礼については、賛否が分かれるところです。親しい間柄であればメールやLINEでも問題ないという意見がある一方、「きちんと電話してほしい」「メールは失礼」と感じる人もいます。
- 親しい関係の相手に限る
- 年配の方には電話の方が無難
- できれば子ども本人からもメッセージを送らせる
- 「取り急ぎ」のお礼として、後日改めて手紙を送るのも◎
連絡が遅れた場合は、お詫びの言葉を添えて。「本来ならすぐにご連絡すべきところ、遅くなり申し訳ありません」と正直に伝えれば、相手も理解してくれるでしょう。
何よりも大切なのは、お礼の連絡をしないまま放置しないこと。メールでも電話でも、まずは感謝の気持ちを伝えることが第一です。
お年玉にお返しは必要?「お年賀」として渡す際のマナー
お年玉に対するお返しは、基本的に必要ありません。お年玉は目上の人から目下の人(子ども)へ渡すものであり、受け取った側がお返しをする文化は一般的ではないのです。
- 相手に子どもがいる場合
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お互いに子どもがいる親戚同士であれば、実質的にお年玉を「交換」している状態になります。同程度の金額でやりとりすれば、特別なお返しは不要です。
- 一方的にいただく関係の場合
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独身の兄弟や、子どものいない親戚から毎年お年玉をいただいている場合、もらいっぱなしが気になることもあるでしょう。そんなときは、手土産を用意するのがスマートな対応です。
お返しの品としては、お菓子や地元の名産品などが一般的。現金でお返しするのは失礼にあたる場合があるため、避けた方が無難です。金額の目安は、いただいた金額の3分の1から半額程度。あまり高額なものを贈ると、かえって相手に気を遣わせてしまいます。
「お年賀」として渡す方法
お返しを品物で用意する場合は、「お年賀」としてお渡しするのがスマートです。お年賀は年始の挨拶として目下から目上へ贈るもので、お年玉のお返しという形にはなりません。
お年賀の相場は2,000円〜5,000円程度。紅白蝶結びの熨斗をかけ、表書きは「御年賀」または「御年始」とします。
なお、お年賀をいただいた側は、基本的にお返しは不要です。訪問された場合は、おせち料理やお茶でおもてなしすることがお返しの代わりになります。子どもと一緒に訪問を受けた場合は、子どもにお年玉を渡す形でお返しとする家庭も多いようです。
結局のところ、お年玉のお返しに「絶対的な正解」はありません。地域の慣習や親戚間のルールによって異なる部分もあります。迷ったときは、親世代に相談してみるのもひとつの方法です。
お年玉に関連するよくある質問
お年玉に関して多くの人が疑問に感じやすいテーマを取り上げ、渡す側になる年齢の目安や甥・姪への相場、あげすぎのリスク、避けたほうがよい金額の考え方までをわかりやすく解説します。
事前に知っておくことで、相手に気を使わせず、無理のない形で気持ちよくお年玉を渡せるようになるでしょう。
