2021.05.21
積立に向いている銘柄は?銘柄の違いで大きな差に
前回は積立投資の有効性について記事に致しました。
今回は数ある投資対象のうち、積立に向いている資産について解説いたします。
<積立投資は値動きの大きい資産が有利>
前回の記事で、積立投資は下落時に数量が多く買えるため、下落局面であっても資産形成に有効であるとお伝えしました。
実際の値動きを確認していきます。
AとB二つの投資信託があり、Aの投資信託の方が値動きの上下が大きくなっています。
皆さんはどちらに投資したいと思われるでしょうか。
Bを選ばれる方も少なくないのではないでしょうか。
しかし積立投資においては、投資効果が高いのはAの投資信託です。
今回のケースの場合、毎月5万円を10年間にわたって積み立てたとすると元本は600万円です。Bの投資信託に積み立てをした場合668万円の投資成果ですが、Aの投資信託を積み立てた場合791万円の投資成果となります。
同じ金額で運用を開始し、同じ金額で運用が終わったケースであっても、積立投資は値動き(リスク)が大きいほうが投資成果の向上につながるのです。
これが前回お話した、積立投資(ドルコスト平均法)の効果です。
<値動きの大きい資産とは>
結論からお伝えすると『値動きが大きく、最終的にリターンも期待できる資産』が最も積立投資に向いている資産です。
上の表では「海外株式」が該当します。
逆に、値動きの少ない「国内債券」や「定期預金」は積立投資には不向きの資産と言えます。
また、株や債券を分散して保有する「バランス型」は値動きが抑えられるため、一括投資には向いていますが積立投資には向いていません。
ロボアドバイザーによる分散投資の積立は、実は効率の良い投資とは言えないのです。
<一人ひとりによって正解は異なる>
以上のように積立投資の効果を最大限活かすためには、海外株式100%が効果的です。
しかし、株式の場合その値動きの大きさから、10年以上置いておくことのできる資金で積み立てることが望ましいと言えます。また、値動きが大きすぎて怖いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
その為、すべての人が海外株式で積立をするべきではありません。
基本的には海外株式を中心に積立をしていく方がよろしいですが、それに加えて、年齢に応じて株式比率を引き下げていくという方法が効果的でしょう。
ご自身だけでは積立先がわからない、あるいは自分に合った積立比率を知りたい場合には是非、IFA法人バリューアドバイザーズにご相談ください。