資産運用② S&P500は資産運用に最適なのか?

今回のコラムは、最近問い合わせが増えているS&P500での運用について本当にお勧めできるか検証してみました。

結論からいうと、「20年以上の長期運用なら損失したことはない」という事実のみです。
つまり、これだけでは資産運用が成功するとは断言できないということです。

まず、年代別にトータルリターンを見ていきたいと思います。(毎月の平均終値をベースにトータルリターンを算出)


(作成)https://www.multpl.com/inflation-adjusted-s-p-500

1900年代:+58.28%(1900年~1909年の年間騰落率を合計)
1910年代:-5.53%(1910年~1919年の年間騰落率を合計)
1920年代:+134.76%(1920年~1929年の年間騰落率を合計)
1930年代:-13.94%(1930年~1939年の年間騰落率を合計)
1940年代:+32.15(1940年~1949年の年間騰落率を合計)
1950年代:+147.59%(1950年~1959年の年間騰落率を合計)
1960年代:+65.97%(1960年~1969年の年間騰落率を合計)
1970年代:+11.92%(1970年~1979年の年間騰落率を合計)
1980年代:+117.81%(1980年~1989年の年間騰落率を合計)
1990年代:+166.46%(1990年~1999年の年間騰落率を合計)
2000年代:-18.27%(2000年~2009年の年間騰落率を合計)
2010年代:+122.87%(2010年~2019年の年間騰落率を合計)

確かに1920年代、1950年代、1980年代、1990年代、2010年代は10年間でのトータルリターンは+100%を超えています。

しかし、年代によって予想以上にトータルリターンが大きく異なることがわかります。

ここでイメージしていただきたいのが、ご自身のライフプランです。
□大学費用:10年後に子供の学費を工面したい
□老後費用:20年後に豊かな老後生活のために運用をしたい
□事業運営:経営がうまくいかない時があれば一部資金を取り崩せるようにしたい

資産運用の目的は人によってさまざまです。
その目的を実現するために資産運用を行うことは資産運用を成功させるうえで大前提ですが、選んだ商品や銘柄がどのくらい変動するのか、このブレ幅のことを金融の世界では「リスク」と呼びます。
1900年から2019年までで一年間の最大上昇率は+48.34%で、一年間の最大下落率は-48.06%です。
ちなみに、世界恐慌後(1930年~1932年)の合計騰落率は-87.12%、ITバブル崩壊後(2001年~2003年)の合計騰落率は-42.37%、リーマンショックが起こった2009年の年間騰落率は-37.22%でした。
2020年もスタートしましたが、年初からコロナウィルス感染拡大で短期的に大きな下落局面がありました。

「今までせっかくうまくいっていたのに・・・」

起こってからでは「時すでに遅し」です。
そういったことにならないように、常に相場をチェックしご自身の資産動向をチェックし適切なリスク管理を行うか、ライフプランに沿ってサポートしてくれるIFAを付けてみてはいかがでしょうか?

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