3000万円の資産運用おすすめ方法|初心者でも迷わない配分設計と進め方

3000万円という金額は、商品を選ぶ前に「何に使うお金か」「いくら運用に回すか」「どの程度の損失まで受け入れられるか」を決めておくことが最初の関門です。月25万円前後の生活費がかかる夫婦世帯では、老後に必要な資産の規模は3000万円を超えるケースも珍しくありません。配分の設計を先に整えることで、下落局面でも判断を誤らず、長期で資産を育てやすくなります。運用額の決め方から資産配分の組み方、税制の活用、継続のためのルール設計まで、順番に整理します。

3000万円を運用する人が増えている理由

3000万円という資産を持ちながら、「このまま預金に置いておいていいのだろうか」という疑問を持つ人が増えています。その背景には、低金利やインフレという経済環境の変化と、老後の生活費に対する現実的な計算が重なっています。

インフレと低金利の影響

国内の普通預金金利は長らく0.001〜0.1%前後で推移しており、3000万円を預けていても1年間でほとんど増えない状態が続いています。一方で、日本銀行が掲げる物価安定目標は年2%です。仮に物価が年2%上昇し続けた場合、3000万円の購買力は1年で約60万円分相当が目減りする計算になります。金額が大きいほど、物価上昇による実質的な損失も大きくなります。

預金は元本が保証されているため安心感はありますが、物価の上昇に対して無防備な点は見落としやすいリスクです。「減っていないから大丈夫」ではなく、「同じ金額で買えるものが少なくなっている」という視点で現状を把握することが大切です。

だからといって、3000万円すべてをリスク資産に移す必要はありません。大切なのは、生活基盤を守りながら無理のない範囲で運用を検討するという順序で考えることです。

老後資金への不安の高まり

3000万円は決して少ない金額ではありませんが、それだけで老後が完全に安心かどうかは、生活費の規模と年金の受給額によって大きく変わります。総務省の家計調査によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯における1か月の生活費は約25.7万円、単身では約14.9万円です。年金でまかなえる分を差し引いた不足分が毎月発生する場合、3000万円の取り崩し期間には自ずと限界が生じます。

加えて、老後には医療費や介護費、住宅の修繕費など、予期しない出費が重なることがあります。「増やす運用」だけでなく、「減らしすぎない設計」が必要とされる理由はここにあります。

重要なのは断定ではなく、「自分の生活費と年金の差額がどれくらいか」を把握したうえで、運用の方針を決めることです。

資産運用が必要とされる背景

金融庁は、資産形成の基本として「家計管理」「ライフプランニング」「長期・積立・分散投資」の3点を示しています。制度面でも、2024年から新NISAの非課税保有期間が無期限となり、年間最大360万円まで投資できる環境が整いました。以前と比べて、資産運用を始めやすい環境になっています。

大切なのは「みんなやっているから」という理由ではなく、「自分の目的と、その目的に必要な期間を考えたうえで、何を使うか」という順序です。人生で必要なお金の時期は一人ひとり異なります。だからこそ、資産全体を目的別に分けて考える習慣が、運用の成果を左右します。

運用で失敗する人の共通点

資産運用で思うような結果が出ない人には、いくつかの共通した行動パターンがあります。商品を選ぶ前に、この落とし穴を理解しておくことで、以降の設計が格段にしやすくなります。

商品から選んでしまう

「何を買えばいいか」という問いから資産運用を始めると、ほぼ必ずうまくいきません。同じ3000万円でも、「老後の生活費を守りたい人」と「10年以上増やしたい人」では、最適な運用先はまったく異なります。

まず決めるべきは、目的、期間、使う予定の有無です。「何のためのお金か」「いつ使うか」「その間にどの程度の損失まで受け入れられるか」が固まって初めて、商品名の選択という話になります。

上位の競合記事を見ると、強い構成ほど商品一覧の前に設計や前提条件を置いています。読者が本当に必要としているのは「自分の場合は何が向くか」という判断軸です。商品名の暗記より、この判断軸を先に持つことが、3000万円規模の資産では特に重要です。

分散の意味を誤解している

「いくつか買えば分散できている」という誤解は、意外に多くの人が持っています。本来の分散には、資産の種類、地域、時間、流動性という複数の軸があります。

値動きの異なる資産クラスに分けるのが資産分散、国内外に分けるのが地域分散、一度に全額投資せず時間をずらすのが時間分散です。すぐ使えるお金を流動性の高い資産で確保しておくことも、広義の分散設計に含まれます。

例えば、国内株式と外国株式だけを組み合わせた場合、世界的な株安が起きれば両方が同時に下落することがあります。値動きの性質が異なる資産を組み合わせることで初めて、ポートフォリオ全体のブレを小さくできます。

途中でやめてしまう

長期投資が失敗に終わる最大の原因のひとつは、下落局面で「怖くなって全部売る」という行動です。資産運用は短期では上下するものであり、その振れ幅を見て判断を変えると、長期複利の効果を手放すことになります。

根性論で持ち続けろという話ではなく、事前にルールを決めておくことで感情的な売買を防ぐという設計の問題です。「いくら下がったら見直す」「リバランスは年に何回する」「暴落時はどう対応するか」を運用前に決めておくと、下落局面でも方針がブレにくくなります。金融庁も長期・積立・分散投資を基本原則として示しており、途中でやめることなく続けることの重要性を強調しています。

3000万円のうち運用に回す金額の決め方

「全額を投資に回さない」と書いている記事は多くありますが、では具体的にいくらを運用に充てればいいのかを判断できる形まで落ちていない記事が目立ちます。ここでは「いくら運用に回すか」の意思決定フローを整理します。

生活防衛資金と運用資金の分け方

3000万円を扱う前に、お金を3つに分ける考え方を持っておくことが大切です。

1つ目は、毎日の生活費としてすぐ使えるお金です。普通預金や流動性の高い口座に置き、いつでも引き出せる状態を保ちます。

2つ目は、急病・修繕・介護などの緊急事態に備える予備資金です。生活費の半年〜1年分を現金で確保し、さらに100〜200万円程度の予備資金を持つ考え方が、資産運用の設計ではよく用いられます。この予備資金も、元本割れのリスクを避けた資産で持つのが基本です。

3つ目が、中長期で運用する資金です。上の2つを確保したうえで残った資金が、実際に運用に回せる金額になります。

3000万円すべてをリスク資産に入れてしまうと、相場が下落したとき、生活に必要な資金まで目減りした状態で取り崩すことになります。生活基盤を確保してから投資へ、という順序を守ることが、長期で運用を続けられる土台になります。

使う予定のあるお金を分離する考え方

生活防衛資金とは別に、「数年以内に使う予定があるお金」は投資から外すことが基本です。住宅の修繕、子どもの教育資金、車の買い替え、親の介護、近い将来の住み替えなどが代表例です。

使うタイミングが決まっているお金は、価格変動の影響を受けにくい場所に置く必要があります。例えば3年以内に使う予定がある500万円を株式投資に充てた場合、使いたいタイミングで相場が下落していれば、損失を抱えたまま売却せざるを得なくなります。

「投資に向くお金」と「向かないお金」の違いは、使う時期の確実性にあります。時期が見えているほど、値動きの影響を受けにくい資産で持つのが原則です。金融庁のライフプランニングの考え方でも、目的別にお金を整理することが資産形成の出発点として示されています。

現金比率の目安と判断基準

「結局どれくらい現金で持てばいいか」という問いへの回答は、一律には出せません。ただし、判断に使える軸はあります。

退職前後や投資経験が浅い方は、現金比率を高めに設定するほうが心理的に安定しやすいです。一方、安定した収入があり、10年以上使わない資金であれば、リスク資産の比率を上げやすくなります。

現金比率を決める要素として、年齢だけでなく、収入の安定度、家族構成、今後の支出イベントも考慮します。特に退職後は収入が年金中心になるため、リスク許容度が現役時代と異なる点に注意が必要です。

現金を「運用していない無駄なお金」とは考えないことが重要です。現金は、暴落時に生活と判断を守るための資産です。この認識があるだけで、下落局面での行動の安定感が変わります。

リスク許容度から最適な資産配分を決める

利回りを軸に配分を決めようとすると、実際に価格が下落したときに耐えられず途中でやめることになります。許容できる損失額から逆算して配分を決めることが、継続できる運用の設計につながります。

許容できる損失額から逆算する

「何%上がるか」よりも「何%下がったときに眠れなくなるか」という問いで考えるほうが、自分のリスク許容度を把握しやすくなります。

例えば、3000万円のうち2000万円を運用に回したとします。そのうち10%下落すると200万円の評価損が生じます。「200万円の含み損が出ても、10年以上使わない資金なので続けられる」と判断できるなら、その配分はリスク許容度の範囲内です。一方で「300万円の評価損が出たら夜も眠れない」と感じるなら、配分を見直すシグナルです。

あらかじめ必要資金を別に置いておくことで、運用中の心理的な耐性が上がります。「この資金は当面使わない」と決めていれば、一時的な下落を受け入れやすくなります。

以下の問いに沿って確認すると、リスク許容度の目安を掴めます。

  • 運用中に30%下落しても5年以上持ち続けられるか
  • 投資に回すお金とは別に、生活費1年分以上の現金があるか
  • 今後5〜10年以内に大きな出費の予定がないか

3つすべてに「はい」と答えられる状態であれば、比較的リスクを取りやすい条件が整っています。1つでも「いいえ」がある場合は、守りを厚くした配分設計のほうが長続きしやすいです。

年齢や収入でリスクの取り方は変わる

年齢だけで機械的にリスク許容度を決める考え方は、参考の一つにはなりますが、実態とずれることが多いです。

現役で安定収入があり、今後も積立の余地がある方は、相場の下落を将来の収入で補うことができます。一時的な損失を吸収する時間的余裕があるため、成長資産の比率を高めやすいです。

退職後や収入が年金中心になった場合は、取り崩しながら運用を続けることになります。下落局面が取り崩し期と重なると、実質的な資産減少が大きくなるため、守りを厚くする必要があります。

加えて、配偶者の有無、住宅ローンの残高、教育費の見込み、収入の安定度も重要な考慮項目です。同じ50代でも、「会社員として安定収入があり子どもも独立済み」の方と「自営業で収入が変動し子どもがまだ学生」の方では、同じ配分では成立しません。

インフレを考慮した資産設計

守りを重視しすぎて現金と預金だけに集中すると、長期ではインフレに負けやすくなります。生活防衛資金は現金でよいとしても、中長期の運用資金まですべて現金中心にすることは、資産全体の購買力を守る観点からは合理的ではありません。

バランスの取り方として、①生活防衛資金は現金で確保する、②中長期資金には株式や投資信託など成長要素のある資産を一部組み込む、③比率はリスク許容度で決める、という整理が適切です。

インフレ対策として高リスク商品への集中投資が正解ではありません。「資産全体で購買力を守る」という発想で、現金・債券・株式・REITなどを組み合わせることが、現実的な設計です。

おすすめの資産運用パターン

「おすすめ商品はどれか」ではなく、「自分はどの型が近いか」を判断するためのパターンを示します。向いている方の特徴、主な資産の組み方、注意点をセットで整理します。いずれの配分例も一例であり、実際の比率は個人の生活費・収入・家族構成・投資期間によって調整が必要です。

安定運用を重視する場合

元本の大きな毀損を避けたい方向けの型です。退職前後の方、近い将来に使う予定がある方、投資経験が浅く値動きが心理的に苦手な方に向いています。

基本の組み方は、現金と債券を厚めに確保しながら、インフレ対策として世界分散型の投資信託を少量加えるものです。

資産クラス 配分の目安(例) 役割
現金・預金 40〜50% 生活防衛・緊急予備
国内外債券 30〜40% 価格変動を抑える守りの軸
世界分散型投資信託 10〜20% インフレ対策・長期成長

重要な点として、安定重視=預金100%ではありません。物価上昇が続く中で預金だけに集中することは、資産の実質価値が徐々に目減りするリスクを受け入れることと同義です。守りの中にインフレへの備えを少量入れておくことが、長期的な購買力維持につながります。

バランス重視の場合

生活防衛資金を確保したうえで、老後に向けて増やしたい現役世代や退職前後の方に向く、最も対象が広い型です。「まず何から始めればいいか分からない」という方は、この型を基準に考えてください。

世界分散の投資信託をコアに置き、値動きを抑えるために債券や現金を組み合わせる設計です。REITを少量加えると、不動産という資産クラスが加わり、さらに分散効果を期待できます。

資産クラス 配分の目安(例) 役割
世界分散型投資信託 40〜50% 成長の中核
国内外債券 20〜30% 変動抑制・守り
REIT 5〜10% 不動産分散の補助
現金・預金 20〜30% 心理的安定・緊急予備

この型のメリットは、成長資産と守りの資産がバランスを取り合うため、全体のブレを小さくしながら長期での資産成長を目指せる点です。強気相場では積極型に比べてリターンが低くなる傾向がありますが、下落局面での心理的なダメージを抑えやすく、長期継続しやすいという観点では優位性があります。

暴落局面では、配分が崩れた分をリバランスで戻す運用が基本です。「株が下がったから全部売る」ではなく、「決めた配分から外れたら調整する」というルールを事前に持っておくことが、継続の鍵になります。

リターン重視の場合

長期運用が前提で、値動きにある程度耐えられる方向けの型です。現役世代で収入が安定しており、10〜20年以上使わない資金を運用する場合に検討できます。

リターン重視=短期売買ではありません。株式・投資信託比率を高め、複利と長期保有の効果を活かす設計です。

資産クラス 配分の目安(例) 役割
世界分散型投資信託 60〜70% 成長の中核
個別株・高配当株 10〜15% リターン上乗せのサテライト枠
国内外債券 10〜15% 最低限の守り
現金・預金 5〜10% 最低限の緊急予備

個別株は、企業業績や相場変動の影響をダイレクトに受けます。コア資産としてではなく、サテライト枠にとどめることが基本です。また、現金クッションは比率を下げても最低限は残しておくことで、暴落時に生活設計が狂わないよう備えます。「攻める」よりも「長期で成長資産比率を高める」という発想で設計することが、初心者向けにはより実態に合っています。

投資手法ごとの特徴と使い分け

ここでは、初心者が実際に再現しやすい4つの手法について、「ポートフォリオの中でどんな役割を持つか」を中心に整理します。不動産(現物)・外貨預金・ヘッジファンドなど管理の手間や専門性が高い商品は、広げすぎると迷いが増えるため、この記事では取り上げていません。

投資信託の役割と選び方

投資信託は、ポートフォリオのコア資産として位置づけるのが基本です。1本の投信で数十〜数百の銘柄に自動的に分散できるため、個別株を選ぶ必要がなく、初心者でも扱いやすい商品です。

初心者は、市場全体の動きに連動するインデックス型を軸に考えることで、個別銘柄の選択リスクを抑えられます。選ぶ際の確認ポイントは、コスト(信託報酬)、純資産残高の規模、どの市場に連動しているか、新NISAの対象商品かどうかの4点です。

信託報酬は保有中にかかるコストで、年率0.1%と0.5%では長期的な差は大きくなります。純資産残高が小さすぎる商品は繰上償還(強制終了)のリスクがあるため、一定規模以上の商品を選ぶことが必要です。「どのファンドを買うか」より「何で選ぶか」の判断軸を持つことが、長期運用では重要です。

株式投資を組み込む場合の考え方

株式はリターンを取りにいく枠として使います。個別株は、企業の業績悪化や市場の変動で価格が大きく動くため、情報収集と継続的な判断を必要とします。

初心者はコア資産として個別株に比重を置かず、ポートフォリオ全体の一部(サテライト枠)にとどめることが基本です。目的を混ぜないことも重要で、高配当狙いと成長狙いとでは選ぶ銘柄の性質が異なります。

「株は怖い」という印象と「株で大きく稼げる」という期待は、どちらも一面的な捉え方です。分散と長期を前提にした配分の中での株式という位置づけで考えることで、過度なリスクも過度な過小評価も避けられます。

債券を入れる理由と効果

債券は地味に見えますが、ポートフォリオ全体のブレを小さくする重要な役割を担います。価格変動が株式より小さく、利息が定期的に入ることから、守りの資産として機能します。

株式と債券は価格の動きが逆相関になりやすいとされています。株式が下落局面でも債券が価格を保ちやすいことから、組み合わせることでポートフォリオ全体の損失幅を縮小できます。

国内債券と外国債券の大きな違いは為替リスクの有無です。外国債券は利回りが高い傾向がありますが、円高になると評価額が下がります。守りを優先するなら国内債券、リターンを少し取りにいくなら外国債券を一部加える、という使い分けが基本になります。3000万円規模の資産では、債券の有無でポートフォリオ全体の心理的な安定感が変わります。

REITで分散を強化する方法

REITとは、不動産投資信託のことで、不動産から得られる賃貸収益や売却益を投資家に分配する商品です。現物不動産とは異なり、少額から分散投資でき、株式市場で売買できるため、流動性が高い点が特徴です。

ポートフォリオにおける役割は、株式や債券とは値動きの性質が異なる資産クラスを加えることによる分散強化です。ただし上場商品のため、景気・金利の影響を受け、価格変動はあります。

コア資産としてではなく、補助的な枠として使うのが適切です。「株式・債券に加えて不動産的な資産を少し足したい」という場合の選択肢として検討してください。

税制とコストを理解すると運用成果が変わる

同じ利回りでも、税金と手数料の扱いで手元に残る金額は変わります。特に3000万円規模では、コスト差が長期で運用成果に大きな影響を与えます。

新NISAの活用優先順位

新NISAは2024年から拡充された制度で、運用益が非課税となります。非課税保有期間は無期限、年間投資枠は最大360万円(成長投資枠240万円+つみたて投資枠120万円)、生涯の非課税保有限度額は1800万円です。

通常、運用益には約20%の税金がかかります。新NISAを活用することで、この税負担を回避できます。3000万円を持つ方にとって、使わない理由が少ない制度です。

活用の優先順位として、長期で保有する予定の投資信託などをNISA口座に入れることが基本です。コアとなる世界分散型インデックスファンドをつみたて投資枠に入れる使い方は、制度の趣旨と合っています。成長投資枠はつみたて対象外の商品に使えますが、短期的な売買に使うことは制度の長所を活かしにくくなります。制度の詳細については、金融庁の公式情報で確認してください。

iDeCoを使うべきケース

iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことで、掛金を拠出して自分で運用し、60歳以降に受け取る私的年金制度です。掛金が全額所得控除の対象となり、運用益も非課税というメリットがあります。ただし、原則として60歳まで引き出せないという制約があります。

向いている方の特徴は3つあります。老後資金として強制的に積み立てたい方、節税効果を重視する方、今後も安定的に掛金を拠出し続けられる方です。

一方で、近い将来に資金が必要な方や流動性を確保しておきたい方には合いにくい制度です。「非課税なのでとりあえず入れておく」という使い方は、資金が拘束されるリスクを見落とします。取り出しが原則60歳以降という制約を十分に理解したうえで活用を判断することが必要です。

手数料で損しないための見方

利回りだけで商品を選ぶと、実際にかかるコストを見落とします。投資信託では主に、購入時手数料、保有中にかかる信託報酬、解約時の信託財産留保額の3種類のコストが発生します。

信託報酬は年率で設定されており、保有している間は毎年かかります。インデックスファンドでは年0.1〜0.2%前後の商品もある一方で、同種の商品でも信託報酬が1%を超えるものもあります。長期で保有するほど、この差は運用成果に影響します。

「高い・安い」を単純に比べるより、「何の費用か」「いつかかるか」を理解することが大切です。商品を選ぶ際には、販売資料や目論見書でコストを確認してください。iDeCoには口座管理手数料が発生する場合があり、金融機関によって異なるため、比較して選ぶことが必要です。

運用を継続するためのルール設計

「分かったけど怖い」という状態のまま始めても、下落局面で動けなくなります。事前にルールを決めておくことで、感情的な判断を減らし、長期で続けやすくなります。

一括投資と分割投資の考え方

一括と分割は二択ではなく、資産ごとに使い分けるという考え方が実態に合っています。

守りの資産(例:債券型の投資信託)は値動きが比較的小さいため、一括で入れても心理的な負担は少ない場合があります。一方、値動きの大きい株式型の資産は、一度に全額入れると入れた直後に下落した場合の精神的ダメージが大きくなります。積立や時間分散を組み合わせることで、購入タイミングのリスクを分散できます。

ドルコスト平均法とは、定額で買い続けることで、高値のときに少なく・安値のときに多く購入できる仕組みのことです。金融庁も積立投資の意義を示しており、時間分散の代表的な手法として位置づけられています。

3000万円という大きな金額だからこそ、「一度に全部入れなければならない」という思い込みを外すことが重要です。

リバランスのタイミング

リバランスとは、時間の経過で崩れた資産配分を元の比率に戻す作業です。株式が上昇して比率が高くなりすぎたときに一部を売り、比率が下がった債券などを買い増すことで、設計した配分を維持します。

頻度の目安として、年に1回を基本にするのが管理しやすいです。それに加えて、配分が設計値から大きくずれたとき(例:10%以上の偏り)や、退職・家族構成の変化などライフイベントの節目でも見直します。

リバランスを行う意義は、「作って終わりではない」という継続的な運用の姿勢を持つことにあります。相場が長期上昇した後は自然と株式比率が高まるため、そのまま放置すると意図した配分より大きなリスクを取り続けることになります。難しい分析は不要で、「決めた比率から外れたら戻す」という原則だけで十分です。

暴落時にやるべきこととやってはいけないこと

下落局面で多くの方がやってしまう行動は、「怖くなって全部売る」ことです。これは長期投資の観点から見ると、最も損失を確定しやすいタイミングに動くことを意味します。

やるべきことは4点あります。まず、生活資金が別に確保されているかを確認します。次に、事前に決めた配分と方針を改めて見直します。そして、急いで売買の判断をしないようにします。最後に、収入状況や生活設計に大きな変化があった場合のみ、方針を再点検します。

やってはいけないことは、感情的に全部売ることと、下落しているからという理由だけで追加投資を一度に大量に行うことです。

事前にルールを決めているかどうかが、暴落局面での行動の差を生みます。「この資金は10年以上使わない」「価格が30%落ちても方針は変えない」という決めごとがあれば、局面での判断が安定しやすくなります。

困ったらプロに相談する

資産配分や商品選びに迷いが出た場合、専門家への相談は有効な選択肢のひとつです。相談先によって扱える商品の範囲やサービスの内容、費用の仕組みが異なるため、自分の相談内容に合った窓口を選ぶことが大切です。

IFAという相談先の特徴

IFAとは、「Independent Financial Advisor(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」の略称です。特定の金融機関に所属せず、独立した立場で資産運用に関するアドバイスや金融商品の仲介をおこなう専門家です。

IFAは、所属する金融商品仲介業者が内閣総理大臣の登録を受け、金融商品取引業者と業務委託契約を結ぶことで、株式・投資信託・債券などの有価証券の提案と売買の取次ぎまで対応できます。NISAやiDeCoを活用した資産形成プランの提案、ポートフォリオの構築と定期的な見直しも対応業務に含まれます。

費用の仕組みとして、IFAとの相談自体は無料のケースが多いです。ただし、実際に金融商品を購入した場合には、売買手数料や保有中の信託報酬などが発生します。相談前に費用の発生ポイントを確認することが必要です。

IFAを選ぶ際の確認事項として、金融商品仲介業者としての登録状況(金融庁への登録番号)、担当者の外務員資格の有無、提案方針やアフターフォロー体制、得意とする相談分野を事前に確認することが判断の参考になります。

なお、資産運用の相談先としては、IFA以外にもFP(ファイナンシャルプランナー)、税理士、各金融機関の窓口など複数の選択肢があります。相談内容が「具体的な金融商品の選定と運用サポート」を中心とするか、「家計全体のライフプラン設計」を中心とするかによって、向いている相談先は異なります。いずれも、各担当者や各社の契約締結前交付書面や事前資料で、サービス内容と費用の仕組みを確認してください。

IFAへの相談はバリューアドバイザーズへ

IFAへの相談を検討する場合、バリューアドバイザーズは選択肢のひとつです。

バリューアドバイザーズは、関東財務局長(金仲)第746号として登録を受けた金融商品仲介業者です。

相談の流れは以下の通りです。

  • お電話または相談フォームから予約
  • 初回面談(対面またはオンライン)で現状とご要望をヒアリング
  • 面談内容をもとにした資産運用プランのご提案
  • 保有商品の定期的なメンテナンスとフォロー

初回面談は無料で受けられます。3000万円規模の資産配分の整理や、具体的な運用の進め方について相談したい方は、公式サイトから予約の上、まず面談で現状をお伝えください。

なお、各金融商品には所定の手数料や諸経費が発生し、価格変動・為替変動等による元本割れのリスクがあります。詳細は個別の面談または公式情報でご確認ください。

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03 アドバイス・ご提案

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